たかぼんのAI小説&イラスト

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はじまりはいつも君と「プロローグ」

2199年、地球は未曽有の危機に陥ることになる。
しかし、それを知るのは、権力、そして財力をもつ一部の人間と科学者達だけだった。

科学者たちは、それぞれのデスクに散らばった資料や機器に目を通しながら、迫りくるその時を待っていた。
薄暗い地下の核シェルターの中、非常灯が不気味に点滅していた。コンクリートの冷たい質感が不安をさらに煽る。
天井から垂れ下がる配線が時折揺れ、金属の摺れる音が静寂を切り裂くように響く。

「衝撃波到達まであと10秒!!」科学者の一人がそう叫んだ。
秒読みが開始された。
10・・・
9・・・・
8・・・・
7・・・・
6・・・・
5・・・・
4・・・・
3・・・・
2・・・・
1・・・・
今・・・
非常灯が消え、短い停電のように一瞬の闇が訪れた。

冬の空に輝くオリオン座、その中心の位置する1等星ベテルギウス超新星爆発を起こし、最後の瞬間を迎えた。
その巨大な星は地球の大きさの約3万倍にも及び、命が尽きるときの断末魔の叫びはすさまじいものだが、爆発によってバラバラに飛び散った星の残骸とガスが広がり色鮮やかな光を放つ星雲となった。
ベテルギウスは光の速さでも500年以上かかる場所にある。
つまり今観測されているベテルギウスの最後の瞬間は500年以上前に起こった出来事なのである。
科学者たちはとてつもない天体ショーに夢中になった。

絶望的な発見をする、その時までは・・・・・


「その発見はたしかな事なのかね?」
泉 真央は上司である教授に対して報告を行っていた。
「はい。間違いありません。超新星爆発による衝撃波が地球を襲います。」
彼女は宇宙物理学においてトップレベルの大学を卒業後、世界中の研究機関で経験を積み、30歳という若さで助教授まで上り詰めた天才だった。
「それはいつ地球に到達するのかな?」年齢は70歳になり、温厚そうな表情で、ほとんどの髪が白髪になった教授はメガネの位置を整えながら、訊いた。

ベテルギウス超新星爆発を起こし、その衝撃波は光の速度の約0.875倍の速度で地球に到達します。
計算上ではペテルギウスの爆発が地球で観測された日から遅れて868時間後、現在からですと2年と1か月後となります。

「ふむ、それで地球に与える影響は?」

「まずは重力干渉が地球を襲います。地球の重力場に影響を与え、気候変動が起こり、未曽有の天災が襲うことが予想されます。また大気圧の変動から酸素濃度が低下します。そして強力な電磁波の影響で、地球のあらゆる機器が機能を止めることになります」

「それは今世紀最大の地球の危機と言ったところですね・・・」白髪の教授は、窓から空を見上げて呟いた。

しかしその情報は箝口令が敷かれ、地球上に住むすべての生命の為には使われなかった。
それを知るのは権力、そして財力をもった一部の人間と科学者だけだった。


未知なる衝撃波が地球を襲った。
夜空が不自然な輝きを放つ。大気中の酸素濃度が急激に低下し、人々は呼吸困難に陥る。物体が浮遊し始め、重力の変動が街を混乱に陥れた。さらに気候が荒れ狂い嵐と洪水が発生した。